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女性のための「身体教養のススメ」~Botaniaにむけて~

21: 動作と自己イメージ2~映画『イブの三つの顔』~

1957年アカデミー・主演女優賞に輝いた『イブの三つの顔/ The three faces of Eve』という白黒作品があります。
この作品は、心理学史上初の「多重人格」に関わるレポート(実話)を基に製作された映画で、主演のジョアン・ウッドワードが三種三様の三人の”イブと名乗る女性”を演じ分けています。

この作品のベースとなった心理学レポートは、人間の深層心理に存在する”多様な人格”を扱った初めてのケースだったといわれています。この作品は、私たちが普段何気なく”自分”だと認識している”自分”が、実は「未知の自分」あるいは「本来の自分」を潜在下に含んで存在していることを実感させてくれます。

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<三人のイブ・紹介>
イブ・ホワイト:この出来事がなければ生涯をそのまま全うしたかもしれない”イブ”で、抑圧的な結婚生活を従順におとなしく暮らす女性です。声も小さく、控えめな物腰と質素な服装が”自己イメージ”です。

イブ・ブラック:日常のイブ・ホワイトの意識が消えている時に現れ、潜在的な抑圧への反発が開放され、声高で、振る舞いも服装も”派手な不良のイメージ”のイブです。

イブ・ジェーン:イブ・ホワイトの深層心理の核心に存在していた”本来のイブ”です。それまでの人生の全てを俯瞰して認識している”上品で聡明なイメージ”のイブです。
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イブ・ジェーンの登場によって、それまでの二つの人格のイブは統御されました。それを因として、”本来のイブ”であるイブ・ジェーンに相応しい人間関係や環境が、新たな彼女の人生に登場します。

この作品は「それぞれの人格により、それぞれの自己表現があり、その自己表現としてのbehaivior(動作・立居振る舞)が変わることで、”引き寄せ”ともいえるような”人生の選択と結果”がみごとに変わっていく」という法則性を、具体的なストーリーとして見せてくれました。

単なる肉体のmotions(動作)ではなく、behaivior(動作・立居振る舞)といわれる「心的態度を表す動作」に向けて積極的に”情報”を伝えることのできる方法論が”自己イメージ”であり、肉体を介した努力で、潜在意識下の”本来の自己”と同調できる可能性がある!と信じさせてくれました。
その”時”を待ち望んでいる”自分”が、私を含めた全ての人の中に「イブ・ホワイト」としてまだまだ潜んでいると期待しています。



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by k56422 | 2022-09-17 01:28 | 身体教養・リニューアル版 | Comments(0)