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女性のための「身体教養のススメ」~Botaniaにむけて~

30: 夢のような使命感 ~ボルダーの街で~

2003年から2004年の一年弱を過ごしたコロラド州ボルダー市には、ボルダーの気質を象徴するようなコロラド大学ボルダー校とナロパ大学という二つの大学が隣り合っています。

ナロパ大学は、仏教(チベット仏教)に影響を受けたアメリカ初の学術機関で、構内には五色の幡が掲げられていました。街全体にチベット仏教や東洋の神秘思想の影響が色濃く、市街地抑制政策のためにこじんまりとした街の中心地には、メディテーションセンターや多数のヨガや瞑想施設とともに、キリスト教やユダヤ教などの各宗派の教会が数多くあります。

一方のコロラド大学ボルダー校は芸術も含めた総合大学ですが、特に航空宇宙学(工学部)は国際宇宙ステーションの開発に携わり、さらに20人を超える宇宙飛行士を輩出して、現在もこの分野の超名門校です。大学では身体芸術も盛んで、ニューヨークに並ぶピラテスの最高峰の地でした。

この全く正反対に思えるベクトルを、ボルダーという空間は見事に融合して、ロッキー山脈の東部に明るく穏やかな気風に包まれた街として存在していました。
こうした気風を好んで、1900年代にアイダ・P・ロルフという生化学者(博士)がこの地を”終の住処”とし、後にRolfingと呼ばれる手技の後進育成のための研究所を開きました。これが、私たちが留学した地です。

この頃から私たちの中には、「ボルダーのように、日本にも宗教的真理価値と科学的真理価値の融合を積極的に築いていきたい」という夢のような使命感が生まれました。

そうした願いをもった私たちから見ると、現代日本の一般常識は科学的真理価値をベースに輝く”月の表側”です。この現代常識に、現時点では”月の裏側”ともいえる宗教的真理価値を、立体的に融合させることができれば、あと四分の三世紀以上ある21世紀の未来はきっと明るく穏やかな繁栄を生み出すに違いないと信じているのです。

そこから二十年。小さな小さなたった二人の信念ですが、正しくあり続けることができれば、いつか天が見つけてくれることを願いながら、”蟻の一穴”を合言葉に励んでいます。



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by k56422 | 2022-09-29 02:20 | 身体教養・リニューアル版 | Comments(0)